しかし筆者は、ある特定の面が一度その咬合力を圧力というかたちで受け止めた後、通過拡散されるのではと想像している(CD)。
 筆者はその特定の面を咬合圧平面と名付けてみた。咬合圧はこの咬合圧平面に垂直圧力として働き、咬合平面は咬合圧平面に対し平行な位置関係にあると考えられる。なお咬合圧を吸収拡散する骨体を骨咬合構造体とよぶことにした。
 次にこの発想に基づいた特定の面一咬合圧平面の平面設定法及仮説の解析を紹介する。

咬合圧平面の設定法

 筆者は、三次元的に観察して正常な咬合状態と思われる有歯顎者25歳から40歳までの日本人男女の診断模型を選択し、これに基づいて撮影されたセファロフィルム50枚を検討した(E)。

C上顎骨体に咬合圧を受ける面を想定する。
セファロフイルムにトレーシングペーパーを重ね、下記の計測基準点と計測点を記入する(F次ページ)。
はじめに
@計測基準線となる鼻聴道線いわゆるカンベル平面を記入する。ただしカンベル平面の前方点は前鼻棘(ANS)、後方点は外耳孔下縁の2点を基準とする。次に計測線として下記の3線5)を記入する。
APNS−A(後鼻棘点−上顎歯槽基底前方限界点)
B有歯顎咬合平面
CGo−B(下顎隅角−下顎歯槽基底前方限界点)

D咬合力は歯牙歯軸から歯槽骨を経て、垂直釣な圧力として上下母体の咬合圧平面にはたらいたのち分散される。
仮説の証明

@ABCの4線が相対的にどのような平行関係にあるかを観察し、その確率を計測してみたところ、下記のような結果を得ることができた。
(イ)@//A//B//C 4線平行 64%
(ロ)@//A//C    3線平行 22%
(ハ)@//A       2線平行  4%
(二)@//C       2線平行  4%
その他
(ホ)@♯A//B//C 3線平行6%
以上の計測値を分析すると
@カンベル平面とA(PNS一A)との関係は(イ)の計測値においては64%、さらに(ロ)(ハ)をくわれば90%という高い確率の平行性があることが確められた。
E側貌頭部X線規格写真(セファロ)。